2016年9月30日金曜日

OPEC減産合意への疑念

OECDが原油生産量を減産していくことを合意したと報道されています。

OPECが減産で合意、8年ぶり(ロイター)

報道を受けて原油先物市場は上昇し、石油関連株も上昇している。
ただ今回の合意で実際に原油価格が上昇するかは不明瞭だと感じています。

・各国の減産量が未定
記事によると減産の総量は日量70万バレルとなっていますが、各国減産量は未定とのこと。

OECD加入国は国家運営資金をオイルマネーで賄っている側面が強く、原油価格の低迷は国の財政問題に直結します。
だからこその減産による価格調整なのですが、自国の生産量は維持しつつ他国に減産を押し付けたいのが本音でしょう。

未来と現在の懐事情が絡みあう交渉なので難航することが想定されます。
盟主たるサウジアラビアの手腕が試される展開ですね。

・実際の需給にどの程度インパクトがあるか未定
前述の協議がうまくいき、OECD各国が減産を行っても想定通り供給量が減るとはかぎりません。
近年原油生産シェア1位のサウジに肉薄しつつあるアメリカの存在です。
シェールオイルの開発により近年生産量を増やしてきたアメリカですが、直近1年は原油価格低迷により生産量を減少させていました。

つまりはアメリカ側には増産余地があるということです。
OECDの減産分をアメリカがまかなってしまえば、需給はトントンになってしまいます。 

また報道等で伝え聞く限り、シェールの開発コストの低減も進んでようなので簡単にシェール関連企業がつぶれるようなこともなさそうです。(だからこその減産合意なのかもしれません)

一時のように1バレル20$台というのは極端にしても、今くらい水準でヨコヨコというのが一番ありそうな気がしています。

以上、銘柄選定でXOMを検討中だったのに高騰されて、悔しい思いをしているポジショントーク含みの投稿でした。

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